ガラッ

一希「美鈴!!!」

苦しそうに寝ている美鈴を見ていると、美鈴の幼なじみの一希が入ってきた。


俺は無言で席を立って、少し離れた場所に座る。



一希と、美鈴。
美鈴を一番に抱き抱えたのは一希だった。



悔しさと腹立たしさが混ざって顔をあげられない。
美鈴と名前を呼ぶあいつの顔を見られない。


気が動転して平静を保っていられない俺は、頭を抱えてそんなことを考えた。






あいつに言われるまで、気づかなかったことを言われるとも知らずに。