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in麻生
バタンッーーーーーーーー
美鈴がバレーをしているコートで、嫌な音が聞こえた。
美鈴……?
キャーーーーッ!!!!
誰かのそんな声が聞こえる。
予想もしていなかった現実に、体が震えた。
考えるより先に体が動いて、気づくより先に美鈴の方へ向かっていっていた
一希「美鈴……。」
美鈴を一希が抱き抱えるのが見えた。
……なんでこいつが……。
無性に腹が立って。
無性に歯がゆく感じた。
『俺が連れていく。』
気づけば俺は、あいつから、美鈴を奪い取っていた。
え?!?!?!
周りから悲鳴に近いような、驚きの声が聞こえる。
そんなことどうでもよかった。
最近体調が悪かったのは知ってたのに……っ、何も出来なかった自分が悔しくて、美鈴を抱き抱える力に力が入る
抱き抱えてみると、体重は驚くほど軽かった。
とりあえず、保健室に運ばないと…。
気持ちは前に行くばかりで、気が動転して平常を保っていられない。
失うんじゃないかって怖くて手が震えて。
誰が倒れたってきっと見向きもしないはずなのに、美鈴になってくるといてもたってもいられない。
ガラッ
先生「あら………?!
春川さんじゃない…っ、とりあえず、寝かせてあげて。」
『……はい。』
ベッドにゆっくりと下ろすと、青白い美鈴の顔が見える。
……よかった。息はしてる。
先生「寝不足と……栄養失調ね。
何日も寝ていなかったのかしら……。」
なんでこんなになるまで……。
保健室の先生のそんな声が聞こえる。
気づいてあげられなくてごめん。
こんなになるまで放ってごめん。
分かってたのに…、防げたはずなのに、無理して笑ってるのなんて分かってたはずなのに……っ
後悔の念が押し寄せて、動揺してしまう。
本当にただの寝不足なのか?
体は大丈夫なのか?
頭の中が美鈴しかいなくなって、他のことが考えられない。
人に干渉はしない。
それが俺だった。
そうだったはずなのに……っ、いつからか、美鈴が目から離れなくなった。
いつからか、美鈴の事が知りたくなった。
大切だと思っている人ほど、思うように行かない。
『あぁぁぁぁっ』
ほんっと後悔しかない……。
今でも胸の動機が止まらないのが自分でもわかる。
だっさ自分……。
好きな人1人守れないなんて…。
美鈴の細い手を握ってそんなこと考えてても、伝わるわけない。
好きです。
たった一言がむず痒い。
いつかあなたに、俺のこの気持ちが伝わりますように。
いつかあなたが、無理せず俺の隣にいられる日が来ますように。
in麻生
バタンッーーーーーーーー
美鈴がバレーをしているコートで、嫌な音が聞こえた。
美鈴……?
キャーーーーッ!!!!
誰かのそんな声が聞こえる。
予想もしていなかった現実に、体が震えた。
考えるより先に体が動いて、気づくより先に美鈴の方へ向かっていっていた
一希「美鈴……。」
美鈴を一希が抱き抱えるのが見えた。
……なんでこいつが……。
無性に腹が立って。
無性に歯がゆく感じた。
『俺が連れていく。』
気づけば俺は、あいつから、美鈴を奪い取っていた。
え?!?!?!
周りから悲鳴に近いような、驚きの声が聞こえる。
そんなことどうでもよかった。
最近体調が悪かったのは知ってたのに……っ、何も出来なかった自分が悔しくて、美鈴を抱き抱える力に力が入る
抱き抱えてみると、体重は驚くほど軽かった。
とりあえず、保健室に運ばないと…。
気持ちは前に行くばかりで、気が動転して平常を保っていられない。
失うんじゃないかって怖くて手が震えて。
誰が倒れたってきっと見向きもしないはずなのに、美鈴になってくるといてもたってもいられない。
ガラッ
先生「あら………?!
春川さんじゃない…っ、とりあえず、寝かせてあげて。」
『……はい。』
ベッドにゆっくりと下ろすと、青白い美鈴の顔が見える。
……よかった。息はしてる。
先生「寝不足と……栄養失調ね。
何日も寝ていなかったのかしら……。」
なんでこんなになるまで……。
保健室の先生のそんな声が聞こえる。
気づいてあげられなくてごめん。
こんなになるまで放ってごめん。
分かってたのに…、防げたはずなのに、無理して笑ってるのなんて分かってたはずなのに……っ
後悔の念が押し寄せて、動揺してしまう。
本当にただの寝不足なのか?
体は大丈夫なのか?
頭の中が美鈴しかいなくなって、他のことが考えられない。
人に干渉はしない。
それが俺だった。
そうだったはずなのに……っ、いつからか、美鈴が目から離れなくなった。
いつからか、美鈴の事が知りたくなった。
大切だと思っている人ほど、思うように行かない。
『あぁぁぁぁっ』
ほんっと後悔しかない……。
今でも胸の動機が止まらないのが自分でもわかる。
だっさ自分……。
好きな人1人守れないなんて…。
美鈴の細い手を握ってそんなこと考えてても、伝わるわけない。
好きです。
たった一言がむず痒い。
いつかあなたに、俺のこの気持ちが伝わりますように。
いつかあなたが、無理せず俺の隣にいられる日が来ますように。


