『……何、これ。』

いつものように晴瑠と一緒に登校してきました今日このごろ。
靴箱の中に生ゴミやら紙やらがたくさん入ってます。
私の靴見えないぐらい。


『……。』


晴瑠「どうした?」


『なんでもない!ごめーん、ちょっと遅れるから先いってて!』

晴瑠「?おっけー、早く来てよ?」

『はーい!』


……はぁ。
バサバサッ!

たくさんのゴミが下に落ちて、ある紙が目に入った。


「王子様に近づくな。」
「ブス。」
「殺す。」

そんな文字が書かれた紙が沢山あって、私の上靴は、ボロボロになっていた。


……あは…。

アハハハッ!!!

横でそんな声が聞こえる。
横を振り向くと、私を見て笑っている女子が4人くらい。


……朝から気分悪すぎ。
どうしようこのゴミ。


とりあえず、誰かに見られないように片付けないと。
残すパン用に置いてあった袋を取り出して、ゴミをその中に入れていく。

麻生くんに近づくだけで、きっとこういうことたくさん起こるんだろうなぁ。……仕方ないよね。


……とりあえず、上靴履けないし借りに行かないと。

あー…。ちゃんとボロボロになった上靴は捨てたから。



ガラッ

『失礼します。
2年2組春川美鈴です。
上靴貸してください。』

先生「お?春川、お前が忘れ物なんて珍しいな。
ほら。」

『あはは……
すみません。ありがとうございます。失礼しました。』


トボトボと廊下を歩くわけですが。
周りからの視線痛いなぁ。
特に女の子から。

今までは気づかなかったけど、ほとんどの女の子から睨まれてる。
先輩やら、後輩やら。

麻生くんは物凄く人気だから、仕方ないんだけどなあもう絶対ほとんどの女子敵に回したからね確実に。


ガラッ

晴瑠「あ、美鈴、遅かったじゃん。
上靴忘れたの?」

『……うん。まぁね。』

入るといつもは盛り上がるはずの会話も盛り上がらない。
やばいなぁほんと。

晴瑠「どうしたの?美鈴、顔色悪いよ?」

かず「はよーっす。……美鈴?お前どうした?」


『……え…?あ、大丈夫!ごめんごめん心配させた?
ちょっと徹夜で携帯使っちゃって寝不足でさーっ、私寝るね!おやすみーっ』


晴瑠「え、あ、うん?」

これぐらいなら仕方ないかなぁ。
うん。耐えよう。



この時、晴瑠やかずに相談してたら少しは楽になってたのかもしれない。