中に入ると誰もいなかったけど、その分、静けさが身を包みます……、

あ、誰か来ていいように奥には行ったんだけど!

隣に座っている麻生くんを見てみると真剣に本を読んでいる姿が見える。
本、好きなんだなぁ。
難しそうな本読んでる……私なんか子供用だよ?ヤバイね、とりあえず。


麻生「本、面白くないの?」

本に目を通しながら私へ話しかけるってどんな技?!

……み、見てたのバレた?

『う、えーっと……』


麻生「……じゃ、見とれてた?」


っ……!!!!!
急に私の方を見てそんな言葉発せられてもですね……!!

あぁ……なんでこんなかっこいいんでしょうか……?!

『そ、そんなわけでは!け、決して?違います!』


麻生「敬語に戻ってる。図星?」



『う……た、ただちょっとかっこいいなぁ……と……。』


今絶対顔真っ赤だから!!!
ば、バレた?私が好きってバレた?!


麻生「……ふーん。」


よ、よかった……。


本に戻った麻生くんを分からないように盗み見ると、耳が赤くなっていた。