促されて、駐車場に移動した。
やっぱり、なんか落ち着かない。
もう、何度も乗っている筈の助手席。
ドキドキしてしまう。
さっきは、自分から抱きついていったくせに。
なんだか、自分の感情なのについてけない。
忙しなく、変わっている。
これが、恋なのか?

 「ケーキと、食いもんはこっちで用意しておいたから。」
「本当ですか?ありがとうございます!」
「ああ、咲希んちでいいか?」
「はい、大丈夫です。」
嬉しいーー!
恋より、ケーキだ!
もう、今日は、コンビニでいいやと思ってたのに。

 車だから、すぐ私の住むアパートに到着した。
あっ、ヤバい、今日浮かれてたから、結構部屋が散らかってる。
課長は、結構な荷物をもっている。
部屋のドアの前まできて、気付いた。
「課長、部屋が散らかってます。」
「分かったから、早く入ろう。寒い。」
課長、荷物多くないか?
そう、思いながら、部屋の鍵を開けた。

 課長に、キッチンで待ってもらっている間に、急いで部屋の片付けをした。
服が散らばってる。
昨日試行錯誤した結果だ。

 「お待たせしました。」

 ある程度片付けて課長と部屋にはいる。
キッチンで色々用意してくれていたらしい、早速、テーブルにはちょっと豪華な惣菜たちが並べられた。