+ヴァンパイア執事vs狼メイド+

館から外へ私達を連れ出した松井は、庭の広場で立ち止まった。

市民公園ほどのスペースが、ただただ広がっているそこで、松井が三本指を立てる。

「さあて、いよいよ三番――最後の勝負だ。これに勝ったほうが、勝利っつーわけだな」

「そうね」

ヘラヘラと笑うチャラ男・松井伸一。

その後ろに控える大和撫子のメイド――弥生。

私とバフィは、やや辛辣な表情で待った。

そして、三番勝負の内容が明かされる。

「執事、メイドたるもん、主の身を守るぐらいできて当然だ。つーわけで三番勝負、バフィと弥生の、ガチバトルだ」

「!?」

さすがに、驚かないわけにはいかない。

バフィは男で、弥生は女なのよ。

それだけでハンディだというのに、松井はバフィの正体を知っている可能性が高い。

なら、人間が敵う相手じゃないことくらい、すぐにわかるはず。

それなのに、正面からの決闘を最後の勝負にするなんて……

「バフィ……あの弥生っていうメイド……やっぱり人間じゃないようね」

「どうやら、今ので確証を得られたようで」

緊張が、否応なく私達の間を流れた。

こんなこと、初めてだから。