+ヴァンパイア執事vs狼メイド+

私は腕を組んだ。

こんな男の前で小さくなることはないわ。

柳沢月として、堂々と問いただす。

「それで松井さん、当家へのご用向きは?」

松井は、チャラチャラした笑みはそのままにふてぶてしく、答えた。

「用向きは簡単さ。そこの執事とうちのメイドで、勝負しろ」

「……話がよくわからないわ」

「言ったまんまだっての。噂は聞いてるぜぇ? 柳沢グループ、柳沢月に仕える最高の執事だそうじゃねぇか。そいつを、俺ンとこの弥生がぶっ潰してやる」

ぶっ潰す……?

「なぜそんなことに付き合わなければいけないのよ」

ただの喧嘩ならヨソサマにふっかけてほしいわね。

「生憎ながら、そんな茶番をやってる暇はないの。行くわよバフィ」

「はいお嬢様」

休日は書類に目を通すので忙しい。

バカなチャラ男の相手なんかしていられない。

さっさとサヨナラしようとした私に、

「おぅっといいのかぁ?」

松井の挑発的な声がかかった。

「俺ぁ、そこにバフィの秘密を知ってんだぜぇ?」