+ヴァンパイア執事vs狼メイド+

疑問がっているバフィを無視して、二人目の差出人・葛城右京の手紙を取る。

シンプルな白い封筒にナイフを入れるところで、

「……ちょっと待ちなさい」

私はピタリと固まった。

バフィが、今度こそ疑問を口にする。

「なにか?」

「なにかじゃないわよ。バフィ、右京がどんな手紙を書くか、想像できる?」

「それは……」

彼の表情も、固まる。

そう、葛城右京は単語でしか喋らない、ただでさえ口数の少ない妙な子だ。

その彼女から、いったいどんな『文章』が送られてきたと……?

どんな企業との書類交流も恐れない私が、なぜか幾ばくかためらってしまう。

なんと恐ろしいかな、冷徹少女・葛城右京……

「ま、手紙は手紙よね」

割りきって、ピ、と封を開ける。

出てきたのは、封筒同様シンプルな、白い手紙。

『無病息災?

当方、安寧秩序。

貴方、豪華絢爛生活?

羨望心境。

冗談八百。

再見』

……この子は……

「……バフィ、日本人で漢字だけの手紙を書くヤツがいるわ」

「お珍しいご友人で」

というか、これもメールですむじゃないのよ!? と思う。