愛色SHERBET

「手伝ってくれるって言うから入れてあげたのにー」

始業式のため午前中のみの学校が終わり、再び朝のように自転車のソラちゃんの後ろにまたがり真っ直ぐ帰宅。

家に着くなり引っ越しの手伝いを条件にソラちゃんを部屋に通したものの、今私の横でゴロゴロと漫画を読み漁る姿はどう見てもただ遊びに来ただけだ。

おかげで、まだ整頓されていない段ボール箱がいくつも部屋の中央に残っている。


「でも、手伝わんくても入れてくれたやろ?」
「ん、まぁね」
「ほらなぁ」




私が東京に引っ越す前までは、毎日のようにお互いの家を行き来していたっけ。

だから、ソラちゃんが私の家にいる光景は別に不思議なことではない。

家が隣同士ということもあって移動に時間なんてかからないし、なんと言ってもソラちゃんとはものすごく好みが似ている。


「あ!これ一番好きなやつや!」
俺全巻持ってる!と、本棚から1冊の漫画を取り出し自慢げに言うソラちゃん。

漫画の表紙には、バスケットボールを持つユニフォーム姿の青年。


さすがソラちゃん、それ私の一番のお気に入りだよ。