愛色SHERBET

「はよ席着けー」


教室の前方の扉から入ってきた若い男性教師が、主に教卓近くで群がる私達に注意を呼びかけた。


そして私を見るなり「おっ、望月さんか?既にだいぶ馴染んでるみたいやな、よかった」なんて言って微笑んだ。なんだか親しみやすそうな先生だ。


「ほれほれ、出席番号順に座れっ」
先生の2度目の呼びかけで、ようやくぞろぞろと各々の席に座り始めるクラスメイト達。


「勝っちゃんせんせー、今から何かするんですかー?」なかなかな軽口調でクラスの誰かが言った。


「そや。取り敢えず、出席番号順に自己紹介タイム設けます」
初対面の人もいるやろしな、と先生が付け足す。


私の席は、ちょうど一番廊下側の先頭の席。


なんて端っこな…
当分自分の順番は回ってこないだろう。


ちらっと左側に視線を寄越すと、同じ列の一番窓側にソラちゃんの姿がある。


出席番号1番。
そっか、〝あさくら〟だもんね。