「好きだ。」




俺はそう言って、桃に小さなキスをした。


触れるだけの優しいキス。




「うぅ…、」


「ははっ、泣くなよ。」




小さく声をあげて泣き出す桃は、俺にギュッと抱きついてきた。



あー、俺こんな可愛いやつの彼氏か。


やっていけっかな。



生まれて初めてした一目惚れ。


初めてできた彼女。


桃を好きになって、後悔したことは一度もない。




「大好き!」




そう俺の胸で小さく言った桃。


ったく…、こんなに可愛い彼女をもつ俺の身にもなれっつーの。