あれから、奏多君とは会っていない。


登下校は、芽衣と龍也と一緒に過ごしている。




「またね。」


「じゃあね。」


「また明日な。」




今日もいつも通り、3人で帰った。


私の家の前まで送ってくれて、それから2人は肩を並べて仲良く帰っていく。


気遣ってくれなくてもいいのにな。




「ただいまー。」


「おかえり。」




リビングにいるおばあちゃんに挨拶をして、ソファにスクバを放り投げる。


つけていたマフラーと、着ていたブレザーを脱いで私はご飯の支度を手伝った。



もう、私の日常ではこれが普通。



どこにも寄り道せずに帰って、家に着いたら家の手伝い。


おばあちゃんももう歳だから、できるだけのことは私がやりたい。