上靴を履きながら俺は小声で慎に謝った。



「遅い?俺が殴ると思ったか」



「いやっ!でもー色々あったばかりだろ?
少し悩んだんだぜー」




「そうか」



慎は少し意味ありげに笑った。





教室へ向かう階段を上がりながら



「大丈夫か?」



今日の事でまた言われるんじゃ・って意味で聞いてみた。




「大丈夫だ。多分…」



そう言うと慎は先に上に上がってる武達の声に合わせながら凄い小声で



「これだけは……絶対内緒な。
あの先生は……知ってるんだ……俺と先生の事」




何ーーーーっ!!




俺はびっくりし過ぎて止まってしまった。


すると武が



「どうした正雄?」




「いや!ちょっとクラっときて!」




ある意味そうだ!




「でももう平気!」




そう言うと武達は上に上がっていく



慎は笑いを堪えながら上がっていたのに3階に着いた時










「アイツ、ボソッと明日香って言った……本当は殴りたかった」




そうつぶやいた。





次の日から校門前に先生達が立つようになった。