「いくら話しても、聞いても黙ってる。
大人の声は聞かない……そんな態度だってな」




「あ・あー」




そうだった。



大人の声は耳に入れたくなかった。


だからいつも自然と俺は





大人の声には耳をふさいでいた。




またニッっと笑う先生。
そして




「そんなお前が理由はどうあれ2年から変わった。
だから俺は言わない」




………俺?




俺が変わったから、言わない――。




「それだけの理由で……黙っててくれるんですか?」




「ああ。でも、変わった・じゃなく戻った・かもな!
お前が2年になってすぐの頃はな、先生から電話きてたんだぞ!?
山崎どうだ?って。
清水先生に聞いて、報告してた。
先生喜んでたぞ。
理由はどうあれだけどなっ!!」




「…そう・ですか……」




気付こうとしなかっただけで、俺の周りには良い先生が居たんだな――。



そう思ったらなんか泣きそうになった。




でも先生はあっはは!
大声で笑って




「まー、そーゆー事だから!!」




そして真剣な顔で