「事実だろうが事実じゃなかろうが、そんなことは問題じゃないんだよ。
要は土方さんが怒るか怒らないかってことなんだ。
土方さんが怒る可能性があるってことはつまり命がけってことになるんだから」
「……なるほど」
「もう、土方さんの家に通えばいいじゃない。
そうすればじきに噂が立つし。
男色の経験がないから待ってほしいってお願いはきいてもらえないかもしれないけど、
男色の経験がないから優しくしてほしいってお願いくらいはきいてもらえると思うよ。
オレの知るかぎり女達はみんな土方さんのことを優しい人だって言ってたし」
私はその会ったこともない女達のことがすごく羨ましくてめちゃくちゃ憎らしい。
私も土方さんに女として求められるならどんなに幸せだろう。
でも私は篠田伊之助として土方さんに求められている。
そのうえ土方さんに女だとバレたら私も私の家族も破滅することになる。
私だって女として、
「土方さんは優しい人です」
なんて言ってみたい。
そんなノンキで幸せな女達もいるというのに、
なぜ私だけがこんなややこしくて危険な状況に身を置いているのだろうと思うとなんだか無性に腹が立つ。
要は土方さんが怒るか怒らないかってことなんだ。
土方さんが怒る可能性があるってことはつまり命がけってことになるんだから」
「……なるほど」
「もう、土方さんの家に通えばいいじゃない。
そうすればじきに噂が立つし。
男色の経験がないから待ってほしいってお願いはきいてもらえないかもしれないけど、
男色の経験がないから優しくしてほしいってお願いくらいはきいてもらえると思うよ。
オレの知るかぎり女達はみんな土方さんのことを優しい人だって言ってたし」
私はその会ったこともない女達のことがすごく羨ましくてめちゃくちゃ憎らしい。
私も土方さんに女として求められるならどんなに幸せだろう。
でも私は篠田伊之助として土方さんに求められている。
そのうえ土方さんに女だとバレたら私も私の家族も破滅することになる。
私だって女として、
「土方さんは優しい人です」
なんて言ってみたい。
そんなノンキで幸せな女達もいるというのに、
なぜ私だけがこんなややこしくて危険な状況に身を置いているのだろうと思うとなんだか無性に腹が立つ。
