雪羽乃said
サラサラと澄んだ水の流れる川
そんな川も夜10時となると周りの闇に溶け込んで
ただの穴にしか見えない。

ーあぁ、首がズキズキする。ー

雪羽乃は川に近くの草はらで1人寝転がっていた。
近くの青草を自らの鮮血で濡らしながら…

ーでも、まぁ、死ねるからいいかぁ。ー

この脈と同時に襲うズキズキとした痛みが死の足音なら
喜んで聞いていたかった
しかし、意識は許してくれず、ひっしに雪羽乃から遠のこうとする。

ー待って、まだ死んでない。ー

そう頼んでも意識は許してくれなかった。

諦めて意識を手放そうとそた時だった

足音が聞こえた。
声が聞こえた。

「ちょっと、何してるんですか?!」

ーうるさいなぁ。死のうとしてるんだよ。ー

霞む目をこじ開ける気力もなく目を閉じている

「...?雪羽乃さん?!」

ーその声...ー

「け...い?」

目を開ければ京がいた