「我々で、ちょこちょこ止めて休ませるしかないね」

「そうだな」

親子で話が完結してしまった!

「義父さん、無理はしません。この子達のこと大事ですから」

お腹に手をやりながら、私もしっかりと意志を言う。

「うん、そうだね。こっちでもちょこちょこ休ませるからね?私が休むように言った時は休むんだよ?」

主治医であるお義父さんに止められてしまえば逆らえない。

「はい、分かりました」

「親父、勤務中は頼むよ」

「任せろ。大事な嫁さんと孫達だからな」

こうして検診をして、お昼を食べて少し休んで午後も診察補助に入る。
終わって帰宅になると伊吹が迎えに来てうちに帰る。

そんな日々が続いていた。

妊娠期間はあっという間で、年明けからは早めの産休に入った。

インフルエンザの流行る時期であること、思ったよりもやはりお腹が大きくなると体への負荷が大きかった事。

なりよりドクターである義父にもう仕事をさせるわけにはいかないと言われ、ドクターストップがかかったのだ。

そうして、穏やかに日々を家で過ごすようになった。

お買い物も宅配サービスに頼り、なるべく外出は控えて。

たまに奈津子やその彼氏の米澤先生が遊びに来たりして、家でみんなでご飯を食べたりした。

そうして過ごしていた三月下旬のある日、それは唐突に訪れた。