いつも寝ているベット。
そこにいつもより熱く私を見下ろす伊吹を見上げると、伊吹は耳元へと囁いた。
「千花、愛してる。俺だけ見てて……」
そう言って私の頬を優しく撫でるその手に、私も手を添えて擦り寄る。
そして伝える、私の素直な気持ち。
「伊吹、私も伊吹が好き。愛してる。伊吹をもっと近くに感じたい」
そう言ってからはキスと優しくも激しい伊吹からの愛撫に思考は溶けていき、感じるのは伊吹の事だけ。
そうしてぐずぐすに溶かされて啼いて、私達はひとつになった……。
それは私には痛みと共に甘美な渦を連れてかき乱し、多幸感と共に私を落とした。
意識を失う前に伊吹の反省の色が濃い声が聞こえた。
「ごめん、嬉しすぎて手加減できなかった……」
かなりしょぼくれた一言が聞こえて、つい笑ってしまった。
いいよ、こんなに幸せになれるなんて知らなかったもの。
私も欲しがったんだから。
そう思って伝えようと思ったけど、それは声にはならなかったみたい。
ねぇ、伊吹。
始まりは強引だったけど、私はかなり幸せみたいよ?
私を撫でる心地良いその手に甘えるようにして、私はその日眠りについた。