「そっか

…なら僕と一緒に来てくれる?
流石にこんな雨の中に
ほっとく訳にはいかないからさ」

男はそう言うと私を抱き上げ、歩き始めた。

「えっ…ちょっと…下ろしてください!!」

「ごめんね、もうちょっと我慢して」

男の腕の中で暴れるも、力が強く離れることは無理そうだった。

体もダルいし、頭も痛いし抵抗するのを止めた。

なんか、落ち着く匂い…。

私は男の首元に顔をうずめ目を閉じた。