光を失った天使

下にいる男たちが

「名前なにー?」やら
「可愛ーい」やら騒いでる。

なんか下系も聞こえた気がするが
聞かなかった事にしておこう。

だってなんか隣にいる空がすごい顔してたから。

「静かに!!」

海里と呼ばれた男がもう一度声を張る。

辺りが静かになったところで
空が私に話しかけてきた。

「真白ちゃん。
自己紹介してもらってもいい?」

「えっ、私が?」

空はにっこり笑いながら頷く。

正直、したくないけど
視線が集まってしなくちゃいけない雰囲気…

「はぁ…

私は神崎真白です。16です。
紅蘭高校に通ってます。」

こんなんでいいのか?と空を見たら嬉しそうニコニコしていた。

一瞬、間があり不安になっていたら

「うおー!!ましろちゃーーん!!」
「よろしくねぇー!!」
「かわいいねー!!」

などの雄叫びが上がった。

「とりあえず、今日は自己紹介だけだから
解散していいよ」

未だ騒いでる下の人達に空は一言そういうと

みんなゾロゾロ倉庫から出ていった。