〜お昼明けの歴史の授業にて〜


僕はふと気になり、先生に質問した…。

「あの…先生、僕達が住む世界には寿命があると言うのは本当ですか?」

「ん?急にどうしたんだねアル君?」

「いや、ちょっと知りたいと思いまして。」

僕の言葉に、先生は少し考える仕草をしてから答えた。

「それに関しては分からないと答えるしかないよ、アル君。寿命が尽きる=世界の破滅なんだから、つまり寿命が尽きた所を見た人は居ないんだから。」

先生はあっさりと答えた。

「でも…」

先生は更に続けた。

「皆も知っての通り、今年は〔SW799年〕なんだが、人が世界に生まれてたかだか800年に至る過程で今日に至るまでの発展が出来るのか…という疑問は残るね。もしかしたら、世界は何度か寿命を乗り越えたのかもしれない…真実は分からないけどね。」



教室が静寂に支配された…。

しかし、その静けさを創り出した本人がそれをあっさりと打ち消した。


「はい。授業に関係無い話はここまで〜。これから来週のテストに出す内容をやっていくから、しっかりとノートを取るようにな〜。」


それを聞いて、クラス全員からブーイングが飛んだ…。