口を開けパンを食べるとこだった私の横でカーテンから顔を見せたのは学年いちのダサ男、上山 葵だった。



「 あ… 」

「 あ… 」



二人して同じ言葉が出て止まってしまった。

開いた口をどうすべきか、私は苦笑しパンを口に放り込んだ。




は、恥ずかしすぎる!

こんな大口開けてるとこ見られたし!

しかも私はサボりだし!!



口の中のパンを食べ終えた私は チラリと葵を見ると、葵は私を穴が開くんじゃないかと思うほど見ていた。



ちょ… すんごい見られてる!?




「 えと… あの、上山 葵くん?だよね… お見苦しいとこを見せちゃって ごめんね 」



あ~ 噂のダサ男だよ~

雰囲気からして暗い……




「 ……別に 」



別に? あ、そう…

声はいい感じなのに 見た目と合ってないじゃん。


んっ… 飲み物ほし…




「 あはは… 私、ちょっと水を… 」



このまま退散しちゃおうかな~



「 飲む? 」



…へ?



葵から目の前に差し出されたパックの緑茶。

私は変に驚いて緑茶と葵を交互に見つめた。