お隣さんと内緒の恋話


玄関を開けろと言った葵、私は痛い手を無視して玄関にすぐさま行って開けた。




「 あお… 」




葵の名前すら ちゃんと言えないまま、玄関でいきなり抱き寄せられた。




葵…

私が心配で来ちゃったの?


泣けそうだよ…




玄関が閉まると、より強く抱きしめてくる葵に私は胸が高鳴った。

緊張するドキドキ、嬉しいドキドキ、葵に会えた心が喜びキュンッとなる。





「 …椿、ごめん 」



え…



「 何が、ごめん?」

「 雅のせいだ… 手首のケガ、ごめん 」





葵、なんで知って…

まさか、柚奈… 雅くん!?




「 葵、謝らないで!葵が謝ることじゃないし、誰も悪くないから 」

「 んなわけないだろ!椿が一番悪くない、雅がちゃんと言わないから…
こんなケガさせられて許せるわけないだろっ 」




葵… でもね、私も 楓と美乃莉を焚き付けたの、だから仕方ないよ。

しつこく否定すれば良かったのに…

ついムカッとしたから。




「 葵… 怒んないで、大丈夫だから。葵が早退してまで来てくれた… 私 今すごく嬉しいから 」




雅くんを好きって気持ちはわかるよ、私は葵と気持ちが通じたけど…

あの二人の気持ちは雅くんとは通じ合わないから。




やり場のない気持ちが独占欲と周りに対して強い嫉妬を持ってしまう。

恋は常に平和じゃない、忙しいもの。


私は葵がいて幸せだ。

楓と美乃莉のことは後回し。


今は 葵の腕に抱きしめててもらいたい。


贅沢な甘い気持ち、葵が好きすぎてたまらない。




「 葵… 来てくれて ありがと、大好き 」