とある木曜の朝、目覚ましが私に起きろとうるさく催促する。
「 ん~ ………7時…… 7時!? やっば!寝すぎたぁ~ 」
毎日遅刻ギリギリで学校へ行く私。
織原 椿 (つばき)、高校2年生。
私の家族は団地住まいで公務員の両親は市役所勤め、休みになると すぐ出かけたがるアウトドアな両親。
そして、父方のお婆ちゃんがいる。
多和お婆ちゃんは元気な人で アパートを二軒経営している。
実は私、親には内緒で お婆ちゃんにあることをお願いしていた。
それが近々叶う。
遅刻ギリギリで学校に着いた私は朝ご飯抜き。
「 椿、おはよ~ 」
「 柚奈ぁ… お腹すいたぁ~ 」
「 あんたはなんで毎日遅刻ギリギリなの? 口んとこ歯磨き粉ついてるよ 」
「 えっ 嫌~ 」
そんなこと言われても つい 夜更かししちゃうんだもん…
柚奈は中学が一緒だけど同じ高校に入って1年からクラスが一緒で仲良くなった。
何でもハキハキと喋る明るい行動派女子。
私は自由なマイペース女子。
時間という規則があるのがわかっていても朝は苦手なんです。



