全身ずぶ濡れで、ボロボロで、膝や腕から血を垂れ流してるあたしを避けながら、妹と同じ制服を着た子たちがじろじろ遠巻きに見て来る。
そりゃあこんないかにも怪しい女が正門にいたら、不審にも思うでしょう。わかるよ。
でもさあ、大丈夫ですかって、ひと声かけるくらいしてもいいじゃん。
別に心配してほしいとかじゃないけど、人としてどうなの。
なかなかの進学校らしいけど、頭の出来が人間性を決めるわけじゃないんだぞ。
っていうか誰か声かけてくれれば、智花のことを聞けるんだけどな。
「あの、すいません! 2年の小島智花って知ってますっ?」
「えっ!? し、知りません!」
仕方なく近くにいた女子生徒に声をかけたけど、思い切り怯えた顔をされたうえに逃げられた。
地味に傷ついた。あたしそんなに不審者っぽいの?
こうなったら声をかけまくるしかないと思って顔を上げたけど、見ていた生徒が一斉にあたしを避けて逃げ出してしまう。
「ええっ!? ちょっと待ってよ! 怪しいものじゃないです! ここにいる妹を探しに来ただけで……」
「なにやってるの!?」


