君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


全身ずぶ濡れで、ボロボロで、膝や腕から血を垂れ流してるあたしを避けながら、妹と同じ制服を着た子たちがじろじろ遠巻きに見て来る。

そりゃあこんないかにも怪しい女が正門にいたら、不審にも思うでしょう。わかるよ。


でもさあ、大丈夫ですかって、ひと声かけるくらいしてもいいじゃん。

別に心配してほしいとかじゃないけど、人としてどうなの。

なかなかの進学校らしいけど、頭の出来が人間性を決めるわけじゃないんだぞ。


っていうか誰か声かけてくれれば、智花のことを聞けるんだけどな。


「あの、すいません! 2年の小島智花って知ってますっ?」

「えっ!? し、知りません!」


仕方なく近くにいた女子生徒に声をかけたけど、思い切り怯えた顔をされたうえに逃げられた。

地味に傷ついた。あたしそんなに不審者っぽいの?


こうなったら声をかけまくるしかないと思って顔を上げたけど、見ていた生徒が一斉にあたしを避けて逃げ出してしまう。


「ええっ!? ちょっと待ってよ! 怪しいものじゃないです! ここにいる妹を探しに来ただけで……」


「なにやってるの!?」