君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


智花の通う高校へは、本当ならあたしの学校から直接行った方が断然近かった。

でも一端家に帰ってこの手紙を持ってこなくちゃいけなかったから、本当にギリギリだ。


このまま行けば、なんとか放課後に間に合う。

智花があの派手で怪しげな友だちと、勉強会とやらをしに行ってしまう前に捕まえたい。なんとしても。


だから下り道に入っても、スピードを緩めることなくそのまま走らせた。

向かい風に前髪を持っていかれ、その風圧に目を細める。そのせいで、反応が送れた。


下り坂のあと、ガードレールの前で曲がろうとして、車輪が小石を踏んだのが見えた。

自転車が跳ねて、一瞬制御不能になる。

そして次の瞬間には、自転車の後輪がガードレールに激突していた。


自転車ごと歩道に倒れ、滑るように転がった。

あまりの衝撃に、白い星が視界いっぱいに瞬いて見えた。


「いったぁ……っ」


思い切りアスファルトに打ち付けた、左半身がじんと痺れる。

死ぬかと思った。わりと本気で。


なんとかハンドルを切って前輪は守ったけど、前輪からぶつかっていたら、道路に投げ出されてたかもしれない。