君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


その結果ふたりがあたしから離れていってしまっても、それは仕方のないことだって受け入れる。

絶対寂しいに決まってるけど……受け入れる努力をする。


ふたりがあたしにしてくれたことを思い出せ。たくさんのものをもらった。今度はあたしが、ふたりに返す番だ。

あたしがふたりの恋を……。


その時頭に浮かんだのはなぜか、さっきの加奈子の笑顔だった。



「あ!!」



短い叫びとともに、無意識に立ち上がっていた。

ガタンと机と椅子が揺れて、クラスメイトの視線が一斉にあたしに集まる。

でもそんなの気にならないくらい、あることで頭がいっぱいになっていた。


行かなきゃ、あたし。



「ど、どうした小島」


英語教師が戸惑った顔でこっちを振り返る。

深月も……廊下側の席から、こっちを見ているのがわかった。



「あの……あたし、帰ります!」

「か、帰る? どうした、腹でも痛いのか」

「そうですお腹が痛くて! 朝からもうずっと我慢してたから限界なんです!」



言い終わらないうちに机の上を片付けて、横にかけていた鞄を肩にかけると後ろのドアに向かって駆けだした。