君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


でも一体、何があってそうなった?


あたしが加奈子の手紙を山岡先輩に渡した時、先輩は全然それに興味がなさそうで、返事なんかとても期待できそうにない感じだった。

悪い先輩ではなさそうだったけど、告白を全部断るので有名だったみたいだし。


加奈子も付き合えるなんて思ってはいなかったようだった。

手紙を受け取ってもらえただけで奇跡だって、あの時は本当に喜んでいた。


それがなぜ、いまさらそんな急展開に?



「えっと……山岡先輩から返事が来たの?」

「まさか! そんなわけないじゃん。あの山岡先輩だもん。あたしが行ったの!」

「加奈子が? 山岡先輩のとこに?」


加奈子はコクコク頷いて、少し照れくさそうに自分の緩くカールした髪を撫でる。


「なんかさ、歩の活躍で校内にカップルが急増したじゃん? 羨ましくなっちゃってさあ」

「あー……」


そういえば、あたしが手紙を届けた中で、唯一加奈子は直接返事をもらってないみたいだった。


他の全然面識もないような人からの依頼でも、無事付き合えましたって報告をたくさんもらってたし。

最初の加奈子がそうじゃなかったってこと、いままで忘れかけていた。