話してしまったら、きっとあたしは深月に甘える。
弱音を吐いて、不安をぶちまけて、大丈夫だって慰めてもらおうとする。簡単に想像がついた。
でもそれじゃダメなんだ。自分で決意した。
強くなるって。優ちゃんがいなくても、自分のことは自分でなんとかできるようになるって。
一方的に寄りかからずに、しっかりこの両足で立てるようにならなきゃいけない。
だから深月には、秘密にする。
でも優ちゃんがクリーンルームというところに移動になるらしいってことだけ話した。
深月は少し考えて「なら、主将から連絡が来たら見舞いに行くことにする」と言った。
どうやら電話をしてもメッセージを送っても、反応がないらしい。
他の部員もお見舞いに行くってはりきっていたけど、顧問から事情を聞いて、優ちゃんと連絡がとれなくて、どうしようか悩んでいた。
「いま俺らが行っても主将の負担になるだけなら、行かない方がいいんだよな」
「……うん」
「だったら、主将の心も身体も元気になるまで待つしかねーか」
元気になるって、信じて。
あたしも信じる。優ちゃんのことを、信じてる。
優ちゃんのことを想うだけで、竹刀を持つ手に力がこもった。


