右腕の、深月につかまれた部分が熱い。それだけが妙にリアルだった。
「あの、さ……深月はあたしたちのこと、どう思ってた?」
「……たち?」
「あたしと、優ちゃん」
「やっぱ白木主将絡みかよ」
どこかうんざりしたように言われ、気後れする。いまのあたしはちょっとのことで、いちいち傷つきやすくなっているのかもしれない。
ガラスのヒビも一度つけば、簡単に広がっていくように。
「お前は何を気にしてんだよ」
「なんか……いまさらだけど、あたしが思ってるより、あたしたちの関係って、実はたいしたことないものなのかなーなんて……思ったりして」
言葉にして自分で傷ついている。グサグサと刺さって、それは思いのほか深くて、抜こうとするたび痛みを伴って、抜いたあとも血が止まらなくなるような、厄介な傷が。
「あ、あたしは、優ちゃんのこと、幼なじみで、誰よりも、家族よりも傍にいてくれて、大好きで、大切で、代わりのいない存在だと思ってたけど……。優ちゃんにとってあたしは、そういうんじゃないのかもって。そ、そう考えたら急に不安になって。どうしたらいいのかわかんなくなっちゃって……!」
縋るように見上げた先、深月はいつも以上に冷めた目で、あたしを見ていた。


