君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


そして体育館と校舎を繋ぐ渡り廊下を歩く、幼なじみの姿を見つけて声をかけようとした。

ちょうどいい、いま渡しちゃおうって。


でも、優ちゃんの隣りに見覚えのある女子生徒の姿があって、上げかけた声を飲みこんだ。

優ちゃんと同じクラスの、同じ剣道部員の先輩だった。アイドルっぽい可愛い顔で、ファンクラブまであるらしい。

そして、優ちゃんのことが好きだって噂も聞いたことがあった。


楽しげに笑い合いながら並んで歩く姿は、美男美女でお似合いだった。

そして、優ちゃんが誰かと付き合うってこういうことなんだと悟った。


特別な存在ができるってことは、その隣に当たり前にあるのが彼女になるってことで。

そこにあたしの姿はないってことなんだと、ようやく気が付いた。


優ちゃんが離れていってしまう。いままでのようにはいられなくなる。


ただでさえ、小学校の頃とはちがって優ちゃんとは距離ができたと感じていた。

先輩後輩関係が明確になって、男女の扱いもきっちり分けられて。前ほどべったり出来なくなっていて不満だった。


それから周囲の変化も気になっていた。