君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


妙にイライラしてたのは、たぶん生理が近かったから。

ちょうどその頃初潮が来るようになって、自分の身体の変化についていけずよく荒れていた。

周りから随分と遅れてたし、生理痛もたいしたことなかった。でもナプキンを頻繁に替えなきゃいけないし、血が漏れないか稽古中も気になったり、軽い貧血があったり、なんだか自分の身体じゃないみたいで嫌だった。


「じゃあ、歩は応援してくれる?」

「応援って? 知らないよそんなの。あたしは変わらずいつも通りにしてるから、自分でがんばんなよね」

「んー……でも、自信なくて。優くんモテるし、上手くいくなんて考えてないけど、ダメだったとしていまの関係も続けられなくなるのも怖いなって」

「それは……わからなくもないけどさあ」


智花はしばらく考えるように黙り込んだあと、自分の机の引き出しから何かを取り出した。

それを差し出されて反射的に受け取ってしまい、しまったと思った。


「手紙?」


白い封筒だった。小さなピンク色の、キラキラしたシールで止められている。


「まさか、ラブレターとか?」

「うん。面と向かって、好きって言える勇気ないから」