君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


あたしたちの関係って、何だったんだろう。

あたしにとって優ちゃんは、家族以上に特別な、家族よりも傍にいる、大切な大切な幼なじみだ。それはいまも昔も変わらない。


でも、優ちゃんにとってはちがったのかな。

あたしにとっての優ちゃんの存在と、優ちゃんにとってのあたしの存在は、イコールじゃなかったのか。

当たり前のようにイコールだと思ってた。そうじゃないなんて考えたこともなかった。


あたしにとって優ちゃんは他人なんかじゃなかったけど、優ちゃんにとってのあたしがあくまで他人だったのなら……。

一歩踏み込んだ関係にはなれないから、ケンカも起こらなかった。優ちゃんが常に一歩引いてたんだから、起こるはずもない。


それが真実? 本当に?

10年で築き上げたものなんて何もなくて、他人のまま一歩も前に進んでなくて。あたしだけがそれを特別なものって勘ちがいして、必死に守り続けてたの?


砂時計のガラスに、ぴしりとヒビの入る音がした。