君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


腹の虫の指示で勝手にキッチンに入ると、深めのフライパンにたっぷりのキーマカレーを見つけた。ひき肉と細かく刻まれたたくさんの野菜がたくさん。

完璧な優ちゃんは料理まで上手い。何度かこうして手料理を食べさせてもらったけど、正直お母さんの料理より美味しいと思っている。お母さんには口が裂けても言えないけど。


「いいけど、おばさん用意してくれてるんじゃないのか?」

「いいの! 聞いてよ優ちゃん。お母さんってばあたしが上で寝てるの知らなかったみたいで、あたしの分の朝ごはん用意してくれてなかったんだよ! 部活に行ったと思ってたって、ひどくない?」

「まあ、土日は俺たちだいたい部活だもんな。歩、その袋は?」

「あ、これ。お母さんから差し入れ。煮物とか色々」

「いつも悪いな。助かる。おばさんにお礼言っておいて」


本当に嬉しそうに紙袋を受け取る優ちゃん。中を確認し「おばさんのポテトサラダ美味いよな」なんて言いながら冷蔵庫にしまっていく。


「でも優ちゃんのご飯の方が美味しいじゃん。差し入れとか迷惑じゃない?」

「そんなわけないだろ? 忙しい時なんて本当にありがたいよ」

「ならいいけどさー」


ふとリビングに目をやると、畳み途中の洗濯物の山があった。優ちゃんも服を畳むんだ。