君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


「うるさいなあ! 深月には関係ない!」

「なにキレてんだよ。心配してやってんだぞ」

「そんなの求めてないし! 放っといてっ」


ちょっとのことで口喧嘩をはじめるあたしたちを、優ちゃんは困ったような、疲れたような顔で見つめていた。

練習中でもお互い竹刀を振りかざすケンカにまでなることがあって、他の部員に止められて、さすがにその時は優ちゃんにもしっかり怒られた。


空回りしてるって、自分でもなんとなく感じてた。

上手くいかない。焦りばかりが大きくなっていく。


でもそれを解決する方法を、あたしは知らなくて。

ただひたすら、迷いながら、揺れながら、竹刀を振ることしか出来ずにいた。




支部戦から2週間。

大きな進展もなく毎日燻っているあたしを心配するのは、剣道部員だけじゃなかった。



「ちょっと歩。最近がんばりすぎじゃない?」


手紙を届けるあたしに付き合って、樹里も最近忙しい。走るのは好きじゃないのにって不満げに言っている。

でもさ、前にがんばれって言ってたんだし、応援するなら協力だってしてもらわないと。


「そんなこと言ったって、毎日のように手紙が来るし。あたしだってやりたくないけど。っていうか、こんなに片思いしてる人いるなんて、ほんとびっくり」