君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている


こいうやり方をすれば、授業の合間の休憩時間でもラブレター1通を届けることが出来た。

誰にも文句を言われないのが不思議で、気持ち悪いことをのぞけば、剣道のための時間は確保できるし良かったんだけど……。


その後もなぜか、毎日のようにラブレターを任された。

いよいよ同級生だけでなく、上級生や下級生からも頼まれるようになってしまった。噂がどんどん広がっているらしい。

女子だけじゃなく、男子からも託されるようになって、そういう時は深月じゃなく、樹里に案内をお願いした。

男だろうが女だろうが、あたしの知っている顔は極端に少ないんだと改めて思い知らされた。だからと言って、別に顔を覚えようとは思わないけど。


そのうちあたしが手紙を持って現れるだけで、その場が盛り上がるようになった。


「剣道小町だ!」

「やば、手紙持ってる~!」


あたしイコール、ラブレターの告白という形がたくさんの生徒の中で定着しつつあるみたいでしつつあるみたいで、なんだかむずがゆい気持ちになっていく。


こんなのっておかしいよなあ。

そう思いながらも、あたしは連日校内を駆け回った。