極悪プリンスの恋愛事情



「………」


何も言い返せず力強く唇を噛む。


なんで私がこんな目に遭わなきゃいけないの………。

たまたま凛くんが助けてくれて。

お礼がしたいからカップケーキ作って。


ただ……ありがとうって、言いたかっただけなのに。


「っ……」


私の恋は誰かに否定されなきゃいけないの?



「これに懲りたら、もう二度と相崎くんに近づかないでよね」



「─────俺がなんだって?」