教室を出る前に凛くんの席をちらりと見た。
午後の授業からいなかったけど、鞄が残ったままだから校内にはいるんだと思う。
いつの間にか凛くんの席を見るのが習慣になっていて、その度にどこで何をしているのか考えてしまう。
誰かと……女の子と一緒にいるのかな……。
勝手に傷ついてる自分に嫌気がさした。
隣を歩く皐月が何か言ってる気がするけど、私は適当に相槌を打つ。
内容はひとつも頭に入ってない。
一緒にいなくたって私はいつも凛くんのことばかり考えてしまう。
「ちょっと静香!ちゃんと聞いてる?」
「わっ!?」
目の前に飛び出してきた皐月のおかげでようやく我に帰った。
こちらを覗き込みながら「ぼーっとしないでよね!」と喝を入れられる。
はは……さっきと立場逆転……。
「えっと、なんだっけ?」
「コスメ買ったらゲーセンでメイクしてプリ撮ろうって言ったの!」
「あぁ、うん。もちろんいいよ!」



