「それ、勘違いじゃないと思うけど」
「え、?」
「凛は花野井ちゃんのことが好きだよ」
好き……?凛くんが、私を?
意味がわからなくて岸本くんを見つめた。
すると穏やかな笑みを浮かべて「見てればわかる」と言葉を溢す。
「そんな……適当なこと言わないで!凛くんが私を好きなら、こんなことになってないもん」
慰めの嘘なら欲しくない。
勝手に期待して惨めな想いをするのはもう嫌なの。
林田さんの忠告を聞き入れるつもりはないけど、傷つくのは私だって怖いから。
「女嫌いなくせに普通に元カノいるし、本当にわけわかんない………………」
「え、元カノの話って凛から聞いたの?」
「ううん、クリスマスの日に偶然会ったの。林田真央さん………凛くんの幼なじみで元カノだって」
「真央のやつ他になんか言ってた?」
「凛くんを好きになるのはやめたほうがいいって言われた。絶対に後悔するからって」
あの日、どういう意図があってそう言ったのかはわからないけど、私と凛くんの間に距離ができたのは、林田さんの存在も関係しているような気がする。
彼女の姿を見て明らかに動揺していたから。



