極悪プリンスの恋愛事情



「だったら、俺が買ってやるよ」

「へ、?」

「赤点回避したご褒美」


それってつまり、私へのプレゼントってこと………?


「本当に本当に本当に買ってくれるの!?凛くんが!?私に!?」


どうしても信じられなくて、確かめるように見つめたら「うん。買ってあげる」と、甘い笑顔を返された。


なにこれ………もしかしなくても夢?


さっきから凛くんの糖度が高すぎて思考回路が追いつかない。

甘さに溺れてどうにかなってしまいそう。


「………だったら私も凛くんにこっちのマフラー買いたい!」


そう言って、持っていた白いマフラーを凛くんの前に突き出した。



「花野井も買ったらご褒美にならないだろ」


「えーっと、その、凛くんにクリスマスプレゼント買いたくて………」