極悪プリンスの恋愛事情







終礼後の騒がしくなった教室で一息落とす。


ついにこの時がきてしまった…………。

廊下にはテストの結果が張り出されているはず。

ちゃんと見に行かないとだめだよね。



「静香、一緒に結果見に行こーよ」


前の席に座っていた皐月が振り向く。


「部活に行かなくていいの?」

と、問いかけたら

「ちょっとくらい遅れても平気」

満面の笑みでグッと親指を立てられた。


皐月め、他人事だと思って完全に楽しんでる………。


ひとりで行くのも心細いから別に構わないけど、なんか負に落ちないなぁ。

鞄を手に取り立ち上がってみたものの、心境は複雑だった。