あーーー……これからどんな顔して相崎くんを見ればいいんだろう。
そもそも女嫌いだから私なんて眼中にないだろうけど、寝込みを襲おうとした変態として、学校中の噂になったりするのかな。
そうなったら、相崎くんどころか全校生徒に後ろ指さされちゃう。
「うっ……!」
考えただけでもゾッとする。
自業自得とかそんなのどうでもいいよ。せっかくの高校生活を変態女として過ごすのはごめんだ。
どうか相崎くんが何も言いませんよーに!
「なすなむ…………」
「静香……あんたカーディガンと一緒に頭のネジも落としたんじゃない?」
唐突に神への祈りを始める私を見て、皐月が呆れた顔で笑っていた。
いつもなら「そんなことない!」と、反撃していたけれど、今の私にはそんな余裕すらない。
今後の身の安全を嫌われた神様に託し、慌ただしい昼休みはあっという間に幕を閉じた。



