極悪プリンスの恋愛事情



「そうだよ、別に関係なかった」


開き直ったような口調で視線を外される。


じゃあ、なんで来たの?


そう言いかけたのに、

「でも……」と、口を開いたのは凛くんの方が早かった。




「お前が俺以外のやつと一緒にいるのが嫌なんだよ」



不意を突かれた一言。

一瞬で熱に浮かされて、平然を装うのが精一杯だった。


「ほんとむかつく。花野井にも、瑛斗にも、俺自身にも……」


凛くんが下唇をグッと噛み締める。


「意味わかんないよ……」

「俺だって知らねー」

「教えて」

「知らねーつってんだろ」


「なんで…………!」


ガタンッと勢いよく椅子から立ち上がった。