極悪プリンスの恋愛事情



つい数秒前まで史上最高の幸せに包まれていたはずなのに、一瞬で暗闇の中に放り込まれた気分だ。


どうやらラッキー程度で掴んだ幸せは、簡単に壊れてしまうらしい。


あぁ、今すぐタイムマシーンに乗りたい…………。



「お前、何して………」

「ひぇっ!?」


何度も瞬きを繰り返す相崎くんを見て、肩がビクリと跳ね上がる。


「っ、あ……あ、……」


声にならない声を必死に揺らし、完璧な言い訳を探していた。


「あの……えっと………っ…」


けれど、バカな私が冷静に考えを整理できるはずもなく………。



「ご、ごごごごめんなさーい!!!!」


「お、おい……!?」


その場から全力で逃げることを選択した。