絶対やせてやる!

「絶対誤解してるよ・・・。」

「みたいだな。」

「夕くんのことでしょ?」

「ああ・・・。」


妹はきっと今から告白タイムだとか思っているに違いない。


帰ったら言わなきゃ・・・

めんどくさい・・・


「弟とのことは誰にも言わないでほしいんだ。」

「言ってないよ。私が言ったってしょうがないし・・・
事情は分かんないけど・・・どうせもうすぐ帰るし・・。」

「弟のことどう思ってるんだ?」



は?



「ど、どうって?」

「やけに親しそうだったじゃないか。」

「弟みたいなもんでしょ?10コも年違うんだから。」

「ふう~ん、じゃあ33か。」


思わずギロって睨んでしまった。


くぅ~ムカつく!

ほんとヤナやつ!


「あんたねえ・・・。」

「あんたって呼ばれるのムカつくんだけど。」

ムカついてるのは私だよ!

「あんた年下じゃない。だったら士幌!」

「呼び捨てかよ。士幌さんとかって呼べないわけ?」

「はあ~?さん付け?年下のくせに!
だいたい偶然会った者同士もう会うことも無くなるんだから呼び方なんてどーでもいいんじゃない?」

「さあね。これが偶然なんかじゃなかったら?世の中に偶然なんてないよ。みんな必然。」

「はいそうですか。じゃ士幌でいいね。」

バカみたい・・・呼び方になんてこだわって。