先輩のばーか






「……先輩、お弁当ないんですか?」


「ん?あー今日忘れちゃってー」



へへっ、と笑う先輩の視線の先には、私の手元にある2つのお弁当の、兄貴に渡すはずだった青いお弁当包みの方


今日は食堂で食べるため、自分のお弁当も持ってきた


…後で友達に謝ろう






「…………いりますか?」


「いいのっ!?」


そんなキラキラした顔されて駄目なんて言えるか



「はい、…美味しいかわかんないですけど」


「え、ちょこちゃんの手作り?」


「……はい」


「!!、食べたい!!」



嬉しそうな先輩に、つい笑いそうになる