碧斗が白い息を吐き目の前に。
「 おい、ちょっと来い 」
「 え、待って待って!ダメだよ、優雅君と話あるから来たんだもん 」
「 こんな冷たい手して待つ相手かよ、いいから来いよ 」
手を繋がれ彩膳の裏口から中へ。
そして入った部屋には男が一人、偉い様のように座っていた。
だ、誰っ…
「 来たか。初めまして、彩膳店長にして実はオーナーの片割れ、鈴村 和臣です。こちら名刺で、裏には秘密の内通番号もあります、どうぞよろしく 」
「 はぁ… よろしく。あの、私は… 」
「 知ってるよ、伊織ちゃんね。碧斗がかくかく然々聞きましたよ。
寒かったね、まずは温まること!
碧斗、なんか持って来い 」
言われた碧斗は店内へ。
店長であり、オーナーの和臣の話では片岡 誠吾がもう一人のオーナーだと言う。
イケメンや美女だけで固めた完璧で特別な店にしたいとオープンさせたと言う。
なぜか昔の話になり、自分達がモテていた事、それが起業のキッカケだと。
私には自慢にしか聞こえなかった。
でも、見ればわかる…
大人の魅力が伝わる人物だ。
素敵、その言葉が合う。
「 で、伊織ちゃんは決まってるんだ?」
「 ……はい、でも不安と隣り合わせなんです。だって碧斗は私の兄なんですから 」
和臣は口に出してしまいそうになった。
碧斗から口止めされた事を……
まだ、二人の両親は入籍していないという事実。



