深夜0時過ぎ、たまたま通りかかったタクシーの空席を見て手をあげて止めてみた。
運良く乗れ、彩膳に向かった。
駐車場から少し離れた所で降りて、優雅に連絡し待つ。
「 碧斗、俺当番だから待ってろよ、なんなら手伝え 」
「 やだね 」
滉が言って碧斗は席の片付けをしていた。
そこへ優雅が。
「 碧斗、伊織ちゃんが迎えに来たんだ、やっぱ彼女っていいもんだな 」
伊織が…… 来てる?
「 今もう0時過ぎてるぞ、来させたのか?」
「 会いたいって言うからさ、俺も会いたいし気持ちが通じあってるって事だよ 」
「 そうかよ、良かったな 」
テーブルを拭きながら気分良くない碧斗。
寒空待つ伊織を気にかけながら優雅に何も言えないでいた。
「 送るの、朝になるかもね… 」
優雅の言葉に、キレた碧斗。
襟ぐりを掴み上げる碧斗に、それを見た滉と近くにいた華央が止めに入った。
さらには幸哉、未沙も騒ぎを耳にして止める。



