碧斗の部屋で寝かせてもらい、気づけば夕方になっていた。

もう吐き気はなく、動きたくなり窓を開け空気を入れ換え、洗濯をしてキッチンやリビングにあるコップやお菓子などを片付ける。

冷たいお茶を温め、お粥を作り少しだけ食べて一息。



遅いなぁ 帰ってこない……

あ、そうだ菜月にラインしとこ。



スマホを手にして菜月に体調がよくなったと、碧斗は優しいとラインで報告した。

リビングで横になり、テレビのニュースを見ていた時、鍵が開く音がした。



「 伊織っ!! どうしたっ 」



ビックリした。

それはもう、言葉に出来ないくらい。

すごく慌てて私に駆け寄って、心配する碧斗の顔がある。



こんな顔見れるなんて……



「 大丈夫… 」



どうしよう、どうしよう……



「 大丈夫って、じゃなんでこんなとこで寝てんだよ 」



嬉しいよ、私……



「 ちょっと横になっただけだから 」

「 は~…… なんだよ、ビビるわ。あの二人は帰ったからゆっくり寝ろ 」



ねぇ 明日も、話してくれる?



「 あのさ… 私の事、嫌い?」

「 は? な、別に…… ごめん、俺性格悪いから気にすんな 」

「 また、話してくれる?」

「 ……たぶん 」



照れ臭そうにする碧斗、私はその言葉でホッとした。

明日からは、ちゃんと……