迎えに来た滉は嬉しそう。
「 お前と可愛い伊織ちゃんのために来てやったからな、伊織ちゃんは俺が抱くから… 」
「 抱くとか言ってんな!さっさと車出せっ 」
碧斗に叱られた滉は車を出す。
病院に着き、しばらく待って診察を受けた結果、胃腸風邪と診断。
薬を処方されたが後日掛かり付けに行くよう言われた。
マンションに帰宅し、やはり碧斗は自分の部屋に寝かせる。
「 なんでお前の部屋?」
「 楽だから。女の部屋にいるわけにいかないだろ 」
「 だな、変な気分になるもんな 」
「 もう帰れや、ボケ!」
またしても碧斗を怒らせた滉だが、勝手にコーヒーを作り、リビングで深夜番組を見ている。
仕方なく、滉に毛布を投げて貸す。
そして滉を部屋には一歩も入れない碧斗。
時間はすでに夜明け。
外がうっすら明るい。
伊織の熱は少し引いたが、水分を取るたびに吐く。
辛そうな伊織に、何もしてやれない碧斗。
リビングでは寝ている滉を起こし、腹が減ったと言い買い出しに行かせる。
「 リンゴ、食べても吐くだろうな…… 」
リンゴを目の前にどうするか悩む碧斗……



